『第14話「火事場の馬鹿力」』



「な…何あれ?」


道なき道を全力疾走で逃げていたは、空一面にほとばしる蒼い稲光を見て
暫く呆然としていた。
だがこの雷には見覚えがあった。
そしてそれを放ったのが誰なのかと言う事も大体見当がつく。
近くで伊達政宗が誰かと戦っているようだ。
はユッキーかな?と予想しながら、雷が発生した方向へ歩きだした。
春日山のステージ曲である「あなたに会いに」を口ずさみながら。





「ぐっ…」


かすがを庇いHELL DRAGONをもろに喰らった佐助は、膝をつき吐血していた。
かすがはどうして自分を助けたのかと困惑している。
次の攻撃を受ければ待っているのは…死。
肩で息をする佐助の頭にふとの言っていた言葉が浮かぶ。


無理しないで下さいね。
ちゃんと無事に帰ってきて。


あぁ…約束守れそうにないかも…と思った。
だが政宗は死を覚悟していた佐助に、止めを刺さなかった。
それどころか刀をしまう政宗。


「俺は武田の忍如き眼中にねえんだよ。
俺が今日ここに来た目的は真田幸村との決着をつける事だからな」
「はは…たった今…独眼竜の旦那の事が…嫌いになったよ…」


吐き捨てるように言う佐助。
今は喋るのが精一杯だった。
そして意識を失い、そのまま屍のようにドサッと倒れる。
それと同時に草むらから誰かがでてきた。


いやースカートに虫がー!
「あ?」
「お前は…!」


草むらから出てきたのは服に小さな虫がつき、錯乱状態に陥っていただった。


「誰だあんた?」
「その前に虫取って下さい
無視蒸し!!あたし大の虫嫌いで…
自分じゃ取れな…いやぁぁぁ上ってくる!!!
世界が終わるー!!


もの凄い形相で頼まれた政宗はとりあえず取ってやった。
虫一匹で世界が終わるか普通…と思いながら。
そしては我に返る。


「ありがとーございますー…って、ん?
三日月?
「で?あんた誰だよ?」


あっ、伊達政宗。


伊達政宗…
伊達政宗だ…
伊達政宗!?



伊達ちゃんだー!!!



「はっ初めまして武田軍って言います!
三日月とっても素敵よ伊達ちゃん!!!
取ってもいい!?


あぁ…この女、又敵に自分が武田軍だと喋ってるよ…とかすがは密かに突っ込んだ。
しかしその後、浮かれていたの目に止まったのは政宗の後ろで倒れている佐助。
出血が酷いので顔は血の気が引いている。
はすぐさま佐助の所に駆けつけた。


「佐助!」


一瞬死んでいるのかと思ったが、呼吸はしている。
かろうじて生きていた。


「あんた武田軍って言ってたよな?だったら早くそいつを連れて帰りな。
その怪我じゃいつ死んでもおかしくねえ。
最もあんたのその細い体で本陣まで連れて帰れたらの話だが」
「…誰がやったんですか?まさか伊達ちゃんが…?」
「本当はそこのくの一を倒すつもりだったんだが、こいつが庇って代わりに俺の攻撃受けたんだよ」


それを聞くとは急いで佐助の手当てをしだした。
手当てといっても、薬や救急箱など持っていない為、止血をするだけだが。
自分の制服の一部を破り傷口を縛る。
政宗はを見ていたが、暫くするといつの間にか姿を消していた。


「かすが姉さん!武田軍の本陣ってどっちか分かります?」
「あ…あっちだ」


急に聞かれ思わず答えるかすが。
するとは立ち上がり、何と負傷している佐助を軽々と背負った。


「なっ…まさか本陣までそいつを背負って行く気か!?」


大の男を背負って平気な顔をするに、かすがは驚きを隠せないようだ。


「なーに言ってるんですか!人の命が掛かってるんですよ?
本陣に行けばちゃんとした手当ても受けられるし、それに佐助は私の大切な人の一人なんです。
死なせてたまるもんですか!」


それに…
もし謙信さんが佐助のような状態になったりしたら、かすが姉さんはどうします?


の問いにはっとするかすが。
迷わず助けようとするだろう。
この命にかけて。


「それじゃああたし行きますから!謙信さんとお幸せに!


かすがに別れを言い、もの凄いスピードで走り出した
火事場の馬鹿力と言う言葉があるがのはどうも違うようだ。
には何か特別な力があるのではないか…そんな風に思えた。


NEXT

 

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今回はドラマCD路線で書いてみましたが、ヒロインが又も暴走・・・;;

折角の初シリアスを管理人がこの手でぶち壊しました。(え)

やっぱり管理人はシリアス書いていても長く続かない;;

さて、ちょっぴりヒロインの特別な力が垣間見えてきました。

ヒロインはこの特別な力を火事場の馬鹿力だと本気で思ってます。

果たしてヒロインは佐助を背負って無事に本陣へ行けるのでしょうか・・・!!??

これから少しずつ力の正体を明かしていこうかと。

・・・と言うか佐助を背負って走るヒロイン・・・たくましいなー!!!(何)

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