『第32話「政宗来たる」』
「ど…どーして伊達ちゃんが…」
「武田のおっさんに、ちぃっと用があってな」
川中島での乱入、そして奪還騒動もあって
見張りの兵士が通してくれず、大変だったらしい。
強引に入ってきたようだ。
その証拠に、門にいた兵士が数人倒れている。
「途中何か変な忍が楽しそうに爆弾投げてきやがったぜ」
望月だ…と佐助は一瞬で分かった。
あんな危ない物を楽しそうに投げてくる人物なんて、彼以外に思い当たらない。
爆弾兵ですら「あ゛〜〜〜」と、
聞いてるこっちが同情したくなるような声を出すというのに。
恐らくはお手玉の代わりに使っていた爆弾を投げたのだろう。
「んでもってその爆弾が運悪く小十郎にhitしちまってよー」
ふと視線を下の方に移すと、力尽きて倒れている小十郎がいた。
真っ黒焦げでブスブスと黒煙が…。
「こっ…こじゅさーん!」
「何故私は…いつも…こんな目に…」
「あんたも大変だね…」
幸村の部下として働く自分は、まだ幸せな方だと佐助は実感した。
もし自分が武田ではなく、伊達軍についていたら
きっと小十郎のように胃痛と吐血がお友達になっていたに違いない。
「ええそりゃもう大変ですよ…と言うかですね!!
申し訳ありません!!うちの殿が又ご迷惑を…!!」
「っでえ!!」
瀕死の重傷を負ったにも関わらず、普通に復活した小十郎は
許可もなく強引に入った事を佐助達に詫びた。
小十郎に無理矢理頭を下げさせられたせいで、政宗は顔面から逝ってしまう。
廊下の床に頭が突っ込んだ状態になってしまった。
そんな政宗もすぐに復活するのだが。
「あ…いやまぁ…そこまで謝られちゃね…で大将に用って?」
「実は同盟の件で少し話が…」
「同盟?」
「詳しい事は信玄公に会ってからでも構いませんか?
ここじゃなんですし…。
(初っ端にあんな事やらかして会わせてくれるだろうか…/吐血)」
「大事な話だからよ。武田のおっさんとこに案内してくんねえ?」
何で俺様がこんな奴の為に案内しなくちゃいけないんだと、
佐助は内心ムカついたが、同盟の話を持ち掛けられては追い返せず、渋々案内する事に。
ふとの方を見ると、自分の後ろでぼーっと突っ立っていた。
「どうしたのちゃん?」
「(伊達ちゃん…あたしの事避けてる?)」
気のせいだろうか…奥州にいた頃に比べると、
ほとんど話し掛けて来てくれないし、目も合わせてくれない。
あの時「行くな」と言われたにも関わらず、
武田に帰ってしまった事を怒っているのだろうか。
一方、竹林院との話が終わった幸村はに会いに行こうとしていた矢先、
佐助達とバッタリ遭遇。
政宗の姿を見るなり嫌っそ〜な顔をした。
「げっ!伊達政宗!?」
「よぅ真田幸村。てかお前今げって言わなかったかコラ」
そりゃあ障子開けたら、いきなり敵の総大将が目の前にいるんだから、
誰だってビックリするだろう。
そこにいる誰もが皆そう思った。
「なっ何の用だ!?」
「旦那落ち着いて。同盟についての話があるから来たんだってさ」
喧嘩腰の幸村を諌める佐助。
こんな所で戦われたら正直たまったものではない。
先日信玄の究極BASARA技で破壊された部屋がまだ直っていないというのに。
「ほ…本当なのだろうな?」
幸村は同盟の話を口実に、又を奥州に連れていくのではないかと警戒し、
政宗の隣にいたを自分の隣に引き寄せた。
端から見たら俺の女に手を出すなと言っているようにも見えてしまう。
それを見た佐助は「昔はあんな事出来なかったのになぁ…」と
思わず噴き出しそうになった。
幸村と政宗が口喧嘩を始めそうな雰囲気になってきたので、
小十郎は内心ハラハラしたが意外にも政宗は、自分を睨みつけてくる幸村に対して、
「嘘言う訳ねーだろ。なんなら命でもかけてやろうか?」と軽くあしらうだけだった。
政宗の様子が何処かおかしい。
鈍感な幸村でさえ、そう感じた。
佐助に案内され、政宗と小十郎は信玄の部屋に入る。
話の内容が内容なだけに、自分も入っていいのかと思い、
障子の前でオロオロしていただったが、信玄が許可をくれたので一緒に話を聞く事にした。
部屋は緊迫した雰囲気に包まれて正直いづらい。
そんな中、信玄と話をし始める小十郎。
平静を保っているように見えるが、実は胃痛でいっぱいいっぱいだ。
内容は「織田軍や豊臣軍が最近力を付け始めて、
今攻められたら我が軍だけでは対処するのは難しい。
だが、武田と我が軍が手を組めばそれに対抗する事が出来る。
武田にとっても悪い話ではないし、それに魔王と覇王に天下を渡す訳にはいかない。
そこで我らと同盟を組まないか」との事だった。
それを聞いた信玄は、少し難しい顔をしている。
確かに、こちらとしても攻められたら勝ち目は薄い。
だが楽しみにしていた川中島での戦に水を刺された事といい、
が連れ去られた事件といい、色々と根に持っているらしい。
「確かに我が殿はどうしようもないアフォです。
そちらには色々とご迷惑をおかけしました」
本来は騒動を起こした張本人が謝る所。
だが政宗は今それが出来ない状態だった。
何故なら説明するのがめんどくさかったのか、
いきなり「同盟組まねぇ?」とだけ信玄に言って、
キレた小十郎にシバかれたからだ。
ちなみにゲーム版小十郎に変身した為、部屋の障子が吹き飛び全部アウト。
背景で佐助が悲鳴を上げたのは言うまでもない。
そして又元に戻り、再び話をし始める小十郎。
「政宗様はやる時は殺る男です。魔王や覇王に引けは取りません。
そこに真田殿や信玄公が加わって下さればもはや無敵かと…」
「確かに殺る時は殺ってるけどよ…漢字変換が
「返事はいつでも構いません。良い返事を
「無視かよ「うっさい黙れ眼帯馬鹿恥を知れ」
そう言うと、今度は政宗にボディブローをカマし本当に黙らせた。
「では私達はこれで。お忙しい所申し訳ありません」
一礼し、小十郎は気絶した政宗を引きずり部屋を出た。
2人が出て行った後、幸村は不満そうな顔を隠す事なく信玄に問い掛ける。
「お館様…如何なされるのですか?」
「…幸村…お前ならどうする?」
「団子拒否でございます」
真面目な顔で即答する幸村の後ろで佐助が
「それ言うなら断固拒否でしょ…」とツッコんだ。
「…佐助は?」
「俺様だって正直やですよ。片倉さんはともかく伊達の旦那はムカつくし?
そりゃ同盟組んだら大将の上洛はもっと楽になるんだろうけどさ…
そういう大将はどーするおつもりですか?」
「実は儂もどうすればいいか分からん!」
ニ等身で腕組みしながら誇らしげに答える信玄。
こんな所を兵士に見られたら最悪だ。
佐助と幸村は、無言でそんな信玄を粗大ゴミとして袋詰めにしようとした。
「…?あれ…ちゃんは?」
「さっきまでそこに…っていない!?」
まさか政宗達の後ろを付いて行ったんじゃ…と2人は顔を真っ青にさせ、
袋の中でもがき続ける信玄をそのままに、慌てて部屋を出て行った。
一方、先に部屋を出た政宗と小十郎は奥州に戻る為の準備をしていた。
オープニングやムービーで散々こき使われていた政宗の愛馬(2で顔は傷だらけ&ジャンプばかり強要され、最近足の関節がヤバ気)は
今がチャンスと言わんばかりに逃げ出し、仕方なく政宗は小十郎の馬に乗る事になった。
もう少し労ってやれば良かったと反省する奥州筆頭。
隣にいた小十郎は、馬に愛想を尽かされた政宗に呆れながら話しかける。
「宜しいのですか政宗様?」
「…Ah?」
「殿とほとんど話もしておられませんでしたし…
目線も逸らしていたでしょう。きっと殿は気付いていますよ」
確かに信玄と同盟の話をしている最中、やたらの視線を感じていた。
だが、終始目を合わせる事はなかった。
否、合わせられなかったのだ。
又あの眼で見られるのが恐かったから。
らしくないと思いながら、暗い思考を振り払い、
手綱を引こうとすると何故か馬が進まない。
小十郎がふと後ろを見てみると、馬の尻尾を掴んだが立っていた。
「だぁ〜てぇ〜ちゃーん!!」
「!?お前何やってんだ!!」
「捕まえたどすえ〜!!」
「お前生まれは京か!?って違う!
馬が進まねえ位引っ張りやがって!どんだけ馬鹿力なんだよ!」
城門で、ぎゃあぎゃあ言い争う2人を止めるべきかと小十郎は思ったが
とばっちりを受けそうな予感がしたので、ただただ遠くで傍観するしかなかった。
「旦那足遅いよ!」
「佐助は足が速いし身軽で良いなぁ〜!某と違って!!」
「何コレ主従イジメ!?」
幸村と佐助はまだ走っていた。
NEXT
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どーーーして伊達殿が出てくるとこんなに書くのが難しくなるんですか(笑)
教えておじいさん!(この場合多分島津のじーちゃん)
目茶苦茶時間かかりましたよ…;;
う゛ー(>_<)
「あぁ勘違い」は次の話に回します。
ブラウザでお戻り下さい。