『第4話「大変な一日でした。」』



「み…未来からって…」


皆、口をパクパクさせている。
無理もない事だった。
も自分がトリップしたなんて最初は思わなかったし、
夢でも見てるのではないかと甲斐に着くまでに
何回も自分の頬をつねりまくっていたのだ。
しかし頬をつねっても状況は変わらなかった。
変わったと言えば自分の頬が伸びただけ。(つねりすぎ)


「自分でも信じられないけど…でも嘘は言ってません!
あたしは北条の忍じゃなくて、ふっつーの女の子だし、
それに、もしあたしが忍なら武田軍に入って戦国世界をenjoyするね!


真剣に言うを見て、お館様は信用する事にした。


「皆武器をしまえぃ!この娘は敵ではないようだ!」


良かった…分かって貰えたみたい…。
甲斐に来て良かったと実感する
しかし問題はこれからだった。
甲斐に来たものの、自分はこれからどうすればいいのか。
戻る方法なんて全く知らない。
この世界の事も詳しく知らない。


…どうしよう。


殿?どうかしたでござるか?」
「あっ…いやその…あたしこれからどーしたらいいか分かんなくって…」
「だったら大将、元の世界に帰れるまでちゃんをここに置いてあげたらどうです?」
「そのつもりだがな。どうだ?お主はそれでよいか?」


ザァッツオーラァァアイ!(キュピーン)


「はい!有り難うございます!」
「良かったでござるな!」


嬉しそうに笑顔を向ける幸村。
暫くは楽しい毎日を送れそうだ。


「あっ!真田の旦那すっかり忘れてたけど、今回の戦の報告まだ大将にしてないですよ!」
「そうだった!お館様!今回の戦の報告を致します!
今川殿と対峙している途中、大雨が降って某の武器の炎は
線香花火のようになったり
今川殿の化粧が流れ落ち色々大変でしたが、何とか討ち取りました!」
旦那そんな事報告しなくても良いから!


オカン炸裂。
幸村は泣きながら、「今川殿の化粧が大変な事になっていた」とか
「素顔が志○けんじゃなくて良かったでござる」とか言っている。
確かにおぞましいだろう…雨で濡れて今川の化粧が流れ落ちていく様は…。


「俺が報告しときますから真田の旦那は、ちゃんに空いてる部屋へ案内してあげて下さい!案内終わったら
大人しく寝て!!
「分かった!こっちでござるよ」

城は思った以上に広い。
長い廊下を歩き、右へ曲がったり左へ曲がったり…
似たような部屋が幾つもあって、これでは誰が何処にいるかさっぱり分からない。
しかし一番の難関は…


「あ…あのーゆき…ゆきむ…えーと…」
「呼び方でござるか?好きに呼んでくれても構わないでござるよ」
「じゃあユッキーで」
「ゆ…ゆっきぃ?そんな名前で呼ばれるのは初めてだが面白いでごさるな」
「じゃあユッキー…聞きたいんだけどいつも明かりってこんだけしか付いてないの?」
「?…これが普通でござるが…?」


いやいやいや暗すぎでしょ!
怖いよマジで!



電気がないこの時代…松明位しか明かりの代わりにはならないのだろう。
しかも松明の炎が良い具合に人魂のように見える。
ハッキリ言ってスリラーだ。
そんな事を思っているうちに部屋に到着した。


「ここが殿の部屋でござる」


カララッと障子を開けると至って普通の和室だった。
ただ一つある物を覗いては…
それは…







日本人形。







廊下よりもスリラーだ。
よりにもよってこれを部屋に置くか。
冷や汗が絶えず吹き出る
一方幸村は、そんなの様子など気付くはずもなく…


「今日はもう遅いから寝るでござるよ。
隣は某の部屋だから何かあったら呼ぶでござる」


そして爽やかな笑顔で自分の部屋に戻っていった…。


…あの人形が怖くて眠れません。
もしかしたら、今夜丑三つ時辺りに金縛りにあうやも…
もうお分かりだろうが、我らがヒロイン
恐がりだった…。

NEXT

 

今回はホラーを交えたギャグでお送り致しました。

実は昔、管理人は今の家に引っ越してくるまで祖母の家で生活してたんですが、

寝室が日本人形だらけでして最初は落ち着いて眠れずビクビクしてました。

寝てる間に髪の毛伸びてたりとかしてたらどうしようみたいな(笑)

元は祖母の寝室でして、寝る時だけ部屋を貸して貰ってたって感じでしたね。

しかし更に怖かったのは豆電球の光で人形の両目が良い感じにピカーッと光っていた事。

3日位経つと慣れましたが;;

次回は微っ妙――――――に佐助ドリになるかと・・・。

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