タイトル『真の破廉恥はどっちだ!?』



夕方になり辺りが暗くなった頃、三人は城に帰ってきた。
幸村はお館様を見かけるといつものように、「ぅお館さむあぁぁぁ!」と叫び
抱きつこうとしたが殴り飛ばされていた。

「微笑ましいですねぇ♪」

二人の殴り愛(正しくは殴り合い)を見ながらそう言う
佐助はいつも見ている光景なので、呆れているが。

「あの二人の殴り合いは長引きそうだから俺は先に風呂でも入ってるよ」

そう言って佐助は廊下を歩いていった。

「あっ、あたしも入ろうかな」

露天とかあったりしてーと想像しながら、鼻歌を歌いつつも歩きだした。

「お館様ー!」
「幸村ー!!」

そして残された二人はまだ殴り愛をしていた。


「佐助が案内してくれた時の事を思い出せー。えーと確かここら辺…」


キョロキョロと辺りを見回しながら歩いていると目的の場所に辿り着いた。


「あったーだいぶ時間かかったけどあたしの記憶に間違いはなかったわ!」


そして通りがかった女中は家政婦のごとく見てしまった。
御機嫌なが間違えて男湯に入っていくのを…。


「私ったら働き過ぎなのかしら…疲れて
幻覚を見てしまったわ


人はこれを
現実逃避という。
というか見たんなら止めてやれよ。





一方佐助は風呂で疲れを癒していた。
今日は楽しかったなぁなんて思いながら甘味処での幸村の言葉を思い出していた。


「気づいてないとは言えまっさか真田の旦那までねぇ…」


ため息をつきつつそこで考えるのを止めた。
すると足音が聞こえてきた。
誰かが近づいてくる。

ガラッ


「あ」
「え?」


カポーン…

虚しい音だけが辺りに響き、そして数秒後二人は綺麗にハモった。


「「何でちゃん(佐助)がここにいんのー!?」」


「え?いやここ女湯じゃないんですか!?」
「ここ男湯!もし女湯だったら俺今頃屍だから!


どうやら方向音痴な自分が無事風呂場に辿り着けた事に浮かれていたせいか、
女湯だと信じて疑わなかったらしい。
自分のドジっぷりを改めて思い知らされた。


「すすすすいません決してわざとじゃないんです失礼しましたー…ってあぁあ!?」


ツルッ!ビッターン!!!

慌てて戻ろうとしたは、滑って派手に転んでしまった。
あーぁと手を額に当てる佐助。
思いっきり腰をぶつけたは、苦しみもがきながら腰をさすっていた。


「大丈夫?とりあえず早く戻った方が良いよ。もしかしたら旦那や他の人も来るかもしれないし…それに」
「それに…?」


痛みで涙目になりながら聞くに佐助は視線を泳がせながら


「やーちょっとその格好でいられると流石に我慢の限界って言うか…うん」


タオルを巻いているとは言え裸に近い状態なので、これ以上いられたら何かがぷっちん切れそうだ。


「いやーあたしも佐助の半裸見てヤバ
あーいやいや何でもありませんそそそそれじゃっ…」
「佐助ー誰と喋ってるでござるかー!?」


最悪だ。


「だっ旦那!?」


扉越しに聞こえてくる幸村の声。
マズい…もうすぐ入ってくる!


(どどどどうしましょう!?ここでユッキーが扉開けたらあたし間違いなく鼻血で失血死
じゃなくて変態扱いされるやも…!)
(てゆーかその前に俺が殺されるから!ちゃんはあそこの岩の陰に隠れてて!)


言われた通りに隠れた。
そしてそれと同時に、幸村が入ってくる。


「どうした佐助?顔色が良くないぞ?」
「え?いや気のせいじゃないですか?」


何事もなかったかのように装ってはいるが、冷や汗が止まらない。
一刻も早く幸村を風呂から上がらせねば…!!!


「真田の旦那今日は100まで数えなくていいですからね。むしろ5数えたら上がって欲しいなーなんて…」
「?いつもなら肩までちゃんと浸かれと五月蠅いのに…そんなに早く出ては湯冷めしてしまうぞ」


確かにそうなんだけどね…と思ったが今回ばかりはそうも言っていられない。
すぐ後ろにはが隠れているのだから。
佐助の様子が明らかにおかしいので、幸村も疑い始めた。


「どうも様子がおかしいでござるな…何か隠しているな佐助」


何でこんな時に限って鋭いの…真田の旦那良い勘してるー。


「隠し事とは…某と佐助の仲ではないか」


某と佐助の仲!?
え?え?え!?
気づかなかった!二人ってそんな仲だったの!?(激しく違います)

そして一体何を想像したのか鼻血が出てしまいそのまま倒れてしまった。


ドサッ…


「!?今の音は…!?なっ…殿!?」
(あちゃー…)
「あ…あはは見つかっちゃいました…」


気まずい…

急に静かになった幸村の背後に何かが見えた。
戦の時ですら見られない
ドス黒いオーラが…。
流石のオカン佐助もビビる。


「さっ真田の旦那…誤解されたら困るんで一応言っておきますけどちゃんがここにいるのは男湯と間違…」
「みなまで言うな佐助…某は分かっている…」


旦那…本当に分かってるなら何で殺気丸だしなの…


「嫌がる殿を無理矢理男湯に連れ込み破廉恥な事をー!」


全然分かってなーい!!!

佐助は心の中で滝のような涙を流しながら絶叫した。


「ちがっ…俺は何もしてないよ旦那!ちゃんからも何か言ってやって!俺まだ死にたくない!」
「ははははい!!ユッキーあたしが悪いの!間違って男湯に入っちゃって…!佐助は悪くないから!」


は必死に火焔車発動寸前の幸村を止めにかかった。
槍がない為、桶を両手に持ちながら技を発動する幸村。(想像してみよう)
しかし佐助にヒットする寸前で、その動きはピタッと止まる。
一体どうしたのかと佐助は幸村の顔を覗きこんだ。真っ赤だった。


「…な…何か背中に柔らかい物があああ当たって…る…でござっござっ…」


幸村の背中に当たっている物…それは止めようとして幸村の背中にしがみついていたの胸だった。


ブー!!!
パタッ…

さっきまでの勢いは何処へやら幸村は、「破廉恥…でござる…」と言いながら勢い良く鼻血を放出し倒れてしまった。
「どっちが破廉恥なんだか…」と呟き呆れる佐助。
は幸村が倒れた事に驚き「お館様ー!」と叫んでいた。

NEXT

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何だか無駄に長くなってしまいました・・・(死)

携帯で打っている時、ロングメールでいつも打ってるんですが5800文字が限界なんですようちの携帯。

この話もう少しでその文字数超える所でした・・・。

そして何とか許容範囲内に収める事に成功。

しかし桶を持ちながら火焔車なんてやったら桶がまず先に燃えちゃいますね(笑)

次回はいよいよ伊達ちゃんが登場する予定。

川中島の戦いを舞台にしようかと思います。

ブラウザでお戻り下さい。


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