『「前田家の恋するクマさん」』
私は。
前田利家の妻・まつの妹で、明るく元気が取り柄のごく普通の女の子。
皆からはおてんば娘って言われてるけど、い…一応年頃だし、密かに彼氏募集中…///
お姉ちゃんと、とっしーみたいな家庭を築くのが、将来の夢だったり。
とまぁ、そんな私は今、お姉ちゃんととっしー、そして慶ちゃんと一緒に住んでいます。
毎日楽しいし、慶ちゃんのいたずらでとっしーが大騒ぎしたりして、平和?な日々を送ってるんだけど…。
変てこなクマさんによって、前田家は更に騒がしくなるという事を、この時の私は知る由もないのでした。
「ふはーっ。お姉ちゃんに頼まれた洗濯やっと終わったよー!疲れたー!」
思いっ切り伸びをして、縁側に寝転がる。
まつの前でやると、「行儀が悪い!」と叱られるのだが、今は夕飯の準備をしているのでいない。
いつも構ってくれる慶次や利家も何処かに行っていないので、は部屋で昼寝でもしようかと思い、
起き上がろうとすると庭の草むらからガサッと音がした。
驚いたは、暫く音がした場所を見つめていたが、やがて恐る恐る近付いていく。
襲われたら困るので、とりあえず部屋に置かれた壷を武器にして、少しずつ距離を詰めるが、
その姿は警戒しながら距離を詰めるというより、何だろうと期待と不安が交じって、それが何なのか確かめる為に、
にじり寄っているという表現の方が正しいような…。
余談だが、その壷は見るからに高そうだった。
「(も…もう少し…後ちょっとで見える…)」
背伸びをして上から覗き込もうとしたその時、草むらから何かが出てきた。
「腹減った…」
「く…クマさん?」
現れたのは、慶次そっくりの二等身のクマだった。
こんな生き物、今だかつて見た事がない。
しかも喋っている。
はとりあえず、大声で悲鳴を上げたのだった。
「ただいまー」
「慶ちゃーん!!!」
何も知らない慶次は、「今日の夕飯何かなー」などと、のんきに考えながら鼻歌を歌い帰ってきた。
利家は何処まで出掛けていたのかは分からないが、何故かカジキマグロを抱えている。
混乱しているは、半ば慶次に突進するかのように抱きついた。
「どーした?いつにもまして熱いお出迎えだな〜
から抱きついてきてくれるなんて夢にも思わなかったよ。今日は大吉だな!」
「それどころじゃないの慶ちゃん!庭の慶ちゃんに似たクマから草むらがっ…
クマァァア!!!!!でも可愛いー!!」
「…慶次。日本語って難しいな」
「いや無茶苦茶だから」
「落ち着きなさい。あなたが言っているのはこのクマの事でしょう?」
夕食の支度を終わらせたまつが、先程のクマをつまみながらやってきた。
されるがままといった感じで、手足はぷらーんと左右に揺れている。
「そうこのクマ!さっき庭にいたの!」
「よく見たら慶次にそっくりだな」
「何言ってんだよ利ー。俺こんな顔してないっつの」
「先日五郎丸が拾ってきてそのままここに居座ってしまったのです。
まだいたなんて…」
はぁ…と溜息をつく姉を尻目に、じーっとクマを見つめていると、まつの手を離れ、に抱きついた。
ハートマークを盛大に飛ばして、擦り寄ってくる。
どうやら懐かれたようだ。
「くすぐったーい!ねぇクマさん名前なんて言うの?」
「俺はリラック慶次!恋も喧嘩も押しの一手なクマさんよ!」
「慶次…名前まで一緒だぞ」
「心なしか性格も似てるのでは…」
「…てゆーかさ…熊が喋ってる事にはツッコミなし?」
とりあえず害はなさそうなので、とリラック慶次のやりとりを遠目で見ていた3人だった。
後日…
「慶ちゃん見て見て〜」
「ん?」
「さっきリラック慶次に貰ったのー!!」
慶次の目に映ったのは、1枚の手紙。
何やらハートマークのシールが貼られてあった。
「なぁ…それってもしかしてもしかしなくても…」
そう、所謂ラブレターだ。
リラック慶次は、に一目惚れをしたらしい。
「ちなみにそれ中身見た?」
「まだ。今から見ようと思って…あっ!夢吉!」
ラブレターを見ようとすると、夢吉がの手から取ってしまった。
慶次の頭の上まで登ってしまった為、ジャンプしても届かない。
「こらー返しなさーい!」
恐い顔をして言ってみるが、夢吉は手紙に興味津々で気付いていなかった。
慶次に「取って」と頼んだが、「どーしよっかなー」と言う始末。
をからかっていると、リラック慶次がおみくじで慶次の足をポカポカ叩いていたのだった。
FIN
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オフ友・くもちゃんのリクエストでリラック慶次夢を書きました。
初めて打ったよリラックマ夢。
夢と言えるかどうかも怪しい作品になっちゃったけど…。
最後慶次がちゃんと手紙を見せたかどうかは御想像にお任せします。
ちなみにヒロインはまつに「何故呼ばなかったのですか!敵だったらどうするつもりだったの」と怒られます。
にしても慶次の喋り方とかキャラがイマイチ掴めてないし登場させたのはこれが初めてだったので難しかった…。
まつも難しかったなぁ…。
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