『「気になるあの子」』
「ネロ、朝だよ起きて…」
ベッドで寝ていたネロは、いつの間にか部屋に入ってきたか細い少女の声で重い瞼を開けた。
閉ざされたカーテンの隙間から僅かに差す朝陽の光を見て、「もう朝か…」と呟く。
少女は窓の方に向かうと、閉ざされたカーテンを勢いよく開ける。
シャッと音がし、薄暗い部屋は太陽の光によって一気に明るくなった。
窓から見える青空は雲一つなく、小鳥達が自由に飛び回っている。
ネロは起きようと思ったが、体はまだ睡眠を欲していた。
何だか今日は、やたら体が痛いしダルい。
早起きなネロは、いつもなら少女に起こされる前には既に起床しているのだが今日ばかりは無理だった。
それもそのはず、実は昨日ネロは事務所前で長時間に渡りダンテと派手にバトルを繰り広げた挙句、
魔具の思わぬ攻撃を喰らって体中傷だらけ。
原因は些細な事から始まった喧嘩…ダンテにからかわれたネロがブチキレて
「表へ出ろ、おっさん!!」と叫ぶや否やレッドクィーン片手に大暴れ。
最初こそ笑いながら攻撃をかわしていたダンテだったが、
徐々にネロの攻撃が凄まじくなってきたので止む無く応戦せざるを得なくなった。
2人が繰り広げるバトルは壮絶なもので、近所迷惑レベルではすまされない。
延々に続くかと思われる盛大な喧嘩に終止符を打とうとしたのが、今目の前にいるこの小さな少女。
丁度、散歩から帰ってきたは一緒に連れている黒い犬に静かにこう言った。
「ケルちゃん、お願い…」…と。
「ケルちゃん」と呼ばれた黒い犬は「やれやれ、またか…」と言った表情をしていたが、
やがて眼を緑色に変化させ雄叫びを上げると突如ダンテとネロの上から大きな氷塊が降ってきた。
いきなりの事に2人も対応が遅れ、思いっきり頭に氷塊を喰らう事となった。
そのまま両者気絶、かくして今回の喧嘩はこれにて幕を閉じたのだった。
「喧嘩しちゃ駄目だよ…?」と困ったような顔をするの声は2人に届く事はなかった…。
そんな訳で二度寝しようとしたのだが、それはに制止されてしまう。
今日は朝からレディが依頼についての話をする為に事務所に来る日なのだ。
ダンテと共に依頼をこなすネロにも話を聞いて貰わなくては困る、そう思っては「早く着替えてね」と急かした。
渋々ベッドから起き上がるネロ、氷塊をぶつけられた頭部が痛くてたまらない。
「朝御飯出来てるからね、私今からダンテ起こしてくる」
「んー…」
口に手も当てずに盛大に欠伸をしているネロにニコッと微笑みながらは部屋を後にする。
その様子をぼんやり眠気眼で見つめるネロ。
今から1年程前、教団での1件が終わった後、ネロはダンテの事務所に居候する事になりとは、その時に出逢ったのだ。
は5〜6年前に家を低級悪魔に襲われ家族全員が殺された。
そこへ通りがかったダンテに助けて貰って以降、どういう経緯でそうなったのかは知らないが一緒に暮らすようになったという。
出逢った頃の印象としては黒く長い髪をしていて透き通る位の白い肌、全体的に細身の少女で、
少し力を入れたら折れてしまいそうな程だった。
は最初ネロを見た時、無愛想が災いしてか怖がってダンテの後ろに隠れてしまったのを覚えている。
ダンテが留守で2人っきりの時に至っては、緊張しているのか態度が妙にぎこちなかったりソワソワしていたり無言だったり…。
お喋りなダンテとは正反対である。
正直、一緒にいて「居づらい」と思った事がしばしばあった。
だが、生活して次第にネロに慣れてきたらしく、口数は元から少なかったが
普通に話してくれるようになったし、こんな風に笑ってくれるようにもなった。
実はが笑ってくれるようになったのは、つい2〜3ヶ月前の事。
他愛ない話をしている時にほんの一瞬だったがキリエと同じ位、優しい表情で笑ってくれたのだ。
住み始めた時はダンテにしか、その笑顔を見せなかったというのに。
あまりに突然で、しかも自分に笑顔を向けてくれるなど夢にも思わなかったので、
きっとあの時の自分は鳩が豆鉄砲を喰らったような面白おかしい顔だったに違いない。
不覚にもネロは、の笑顔を見て顔を真っ赤にしてしまった。
ダンテがそこにいなかったのは幸いと言ったところだろう。
もし見られていたら、からかわれるのは目に見えているのだから。
何も知らないは急に俯いたネロに首を傾げるばかりだったが。
それ以来、ネロは彼女に興味を示すようになった。
何と言うか…気になるらしい。
今まで気にもしなかった彼女の行動1つ1つが。
何だか「可愛い」と思うようになり。
そして。
ダンテとが楽しそうに話す所を見てイラッとした。
「何を膝に乗せてんだ、死ねおっさん」とか「何で俺には、甘えてくれないんだよ」とか、その他諸々。
自分でも知らぬうちに黒いオーラを出していたらしい。
近くにいた魔具達が心の中で声を揃えてこう言った。
「君、怖いからそれヤメテー」と(爆)
ちなみに当のネロは、それが「嫉妬」だという事にまるで気が付いていない御様子。
そんな日々が最近よく続いているのだった。
それは恐らく今日もあるだろう。
何故ならこれが日常となっているのだから。
ネロは未だ痛む頭を押さえながらベッドから立ち上がり、早々に着替えを済ませ洗面所に向かう。
廊下を歩いていると扉が開けっ放しなダンテの部屋からの声が聞こえてきた。
「起きて、ダンテ…レディさん来ちゃう」
どうやらダンテは、まだ寝ているらしい。
元々ぐうたらな上にかなりのねぼ助なので昼頃にならないと起きてこない。
手っ取り早く叩き起せばいいのだが、はそんな事はしない。
ゆさゆさとダンテをゆするだけ。
これで起きてくれれば誰も苦労はしない。
「ダンテ、ダンテってばぁ…もう。お願いだから起きてよ…」
諦めず懸命に揺さぶり続けるだったが、やがてそれはダンテによって止められた。
ダンテがの手を取り、お前も一緒に寝てしまえ★的なノリでベッドに引き寄せたからである。
これには流石のも驚きを隠せなかった。
「レディが来るまでまだ時間はあるんだ、いいだろ?」
「でも朝御飯…冷めちゃうよ…?」
「あー…それは困るな」
ダンテの腕の中で上目使いでそう訴える。
きっとネロがこの顔を見ると卒倒するだろうなと想像して思わず噴き出しそうになった。
そしてそのネロはと言うと…部屋を通りがかった時に
ダンテがをベッドに引き寄せた瞬間を目撃してしまった(そして5秒位フリーズしていたらしい)
「おっさん…ブッ殺!!!」
血・圧・急・上・昇!!
「さっさと起きやがれ、セクハラ親父が!!!」
に当たらないよう器用にスナッチでダンテの頭を掴み、盛大に投げつけた。
完全に無防備なダンテは頭だけ天井に突き刺さる形となってしまう。
ぷらーんとぶら下がった状態で見ていて何とも間抜けである。
「若いっていいねぇ…無茶苦茶で…がふっ(吐血)」
そんなダンテも若かりし時は相当無茶苦茶だったが…。
魔界に堕ちた兄・バージルもさぞかし苦労した事だろう。
朝っぱらから破壊音が事務所内で木霊し、下で御飯を待っていたケルベロスが何事かと2階にやってきた頃には、
ダンテとその部屋はとっても悲惨な事になっていたのだった。
「ネロ、ダンテと寝たかったの…?」
「違う!!断じて違う!!」
NEXT?
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初めて書いてみたDMC夢、オチがねぇぇぇぇ…!!!
4を未だにクリアしておらず半ば想像で書いた所もあり見事に玉砕モノとなりました(苦笑)
矛盾してる所が多々あるかと思います…;;
DMC4のサントラ聴きながらBASARA夢打ってる時に突発的に思いついたもの。
ははは何このこっぱずかしい話…!!!(羞恥で何か死ねそうな勢いです)
しかも口数少ないヒロインだからセリフも少ない少ない!!
ヒロインに「ダンテ」か「ダンテお兄ちゃん」のどっちを呼ばせようかと散々悩んだのでした(何)
そして14歳設定のヒロインは「少女」か「女」のどっちで表現するかも悩んで辞書で調べたら
「少女は16歳以下」と書かれてたのでこっちに決定。
続くのか微妙なところ。
ネタ思いついたら多分書くと思われます。
ブラウザでお戻り下さい。